「ウイルス変異の可能性がある」というだけで行動制限を叫ぶな

コロナウイルスやインフルエンザウイルスは、RNAウイルスと呼ばれるタイプである。これは変異しやすいのが一つの特徴だ。

RNAは遺伝情報をコピーする際にミスが生じやすい性質があり、それが変異しやすい理由だと読んだことがある。

変異しやすい理由はともかくとして、将来の状況予測の際は、新型コロナウイルスが変異を起こすことを前提としなければならない。実際、コロナウイルスが次々と変異してきたのはご存じの通りだ。

コロナワクチンが当初期待していたほどの効果を得られなかったことについて、「ウイルスが変異したのが原因。変異は想定外だった」などと言っていた馬鹿な医師もいるが…

ただし、変異を過剰に恐れるのはよくない。

「新型コロナは、強毒化の方向に変異するかもしれない。行動制限の解除は慎重に」などという論調を見たことがある。なるほど、確かに今後、新型コロナが致死率50%を超えるような強毒ウイルスに化ける可能性はゼロではない。しかし、「可能性があるから」だけで何でもかんでも制限していたら、何もできなくなってしまう。

変異で強毒化する可能性があるのはインフルエンザウイルスも同じだが、2019年以前の社会で、「インフルエンザは強毒化する可能性があるから行動制限を」なんて主張は聞いたことがない。変異で強毒化うんぬん言うなら、実際に起きたときに対策を講じればよいのであって、それまでは普通に生活すればよい。