「本当は接種したくなかったけど、射たないといけない雰囲気だったから」。接種する・しないを雰囲気で決めるの？

俺の職場のある同僚は、新型コロナのワクチン接種を2回で止め、3回目以降は射っていない。2回接種したけど効果が微妙だったことを理解したのか。あるいは副反応が苦しすぎて懲りたのか。と思いきや、違った。

「本当は接種したくなかった。安全性がどうかと思って。でも、射たないといけない雰囲気だったから仕方なく」

えっ、最初から射つのが嫌だったの？　つーかワクチンの安全性、つまり自分の身体より、職場の雰囲気に合わせる方が大事なの？

いちおう言っておくと、俺の職場はブラックではない。上司から「つべこべ言わず接種しろ！」と圧力をかけられたこともないし、「接種していない奴は業務に従事できない」などということもない。

まあ確かに「接種した方がいいよね」みたいな雰囲気は漂っていた。しかし、だからといって、未接種者が仲間外れにされたりすることもなかった。わりとイージーなこの状況で自分の意志が貫けないようでは、仕事の能力という観点からも問題ではないか。

ワクチンというのは、身体に入れるものである。後年、もし安全性に問題があったことが発覚しても、契約などと違って取消はできない。そのへん理解してる？　と同僚に言いたかったが、それを言ったところで2回接種した事実が消えるわけでもなく、何の解決にもならないと思い、俺は何も言わなかった。しかし、心の中ではこう叫んだ。

接種したことを後悔するのは勝手だが、それを周りのせいにするな！　単に自分の意志が弱くて貫けなかっただけだろうが！　しかも、雰囲気などという曖昧なものを持ち出して。