「有効である可能性がより高いことが期待される」。もはや何を言っているのか意味不明
オミクロン株対応のワクチン接種が始まったことは、かなりの人が知っているだろう。行政側からは当然、一般人向けに接種の概要などを記した案内文書が出てくるわけだが、その中の一つに次のような文言があったそうだ。
今後の変異株に対して有効である可能性がより高いことが期待される。
有効である可能性がより高いことが期待される???? 何を言っているのか意味不明である。結局効果あるの? ないの? どっちやねん。
「有効である」と断言調で書かれていたら、これはもう効果があると判断してよいだろう。
「有効である可能性がより高い」。断言まではできないが、それなりに根拠があっての表現と思われる。
「有効である可能性がより高いことが期待される」。だいぶ弱気な表現になったな…って期待!? 期待レベルなの!? データとかちゃんと存在します? そう思われても仕方がない表現だ。
こうやって書くことで、結局駄目だった時の責任をあやふやにできるという寸法である。いかにも日本人らしい馬鹿なやり方だ。
会社の資料などで、「この手法は有効である可能性がより高いことが期待される」なんて書いたら、「もっとしっかりした根拠を揃えてから出直してこい」と弾かれ、まず通らないと思う。しかし、人体に直接影響するワクチン接種事業では、この程度でもゴーサインが出るらしい。…さすがにお粗末すぎないか?
そもそも、期待や願望レベルでワクチン接種を進めるんじゃないよ。せめて「有効である可能性がより高い」と書けるレベルに達してから出直してこい。