日本人は、卑しい行為を強く軽蔑する道徳心を持った民族だと思っていたけれど
コロナ陽性になったら保険会社から保険金が出るので、積極的に検査を受ける。
そんな馬鹿な話は、ネット上やテレビの中だけでしか目にできないと思っていたけど、まさかすぐ身近で実際に起きるとは思わなかった。
その家族は、父・母・子ども2人(兄・弟)という構成だ。ある日、弟くんが体調を崩して近所の病院で診てもらった結果、コロナ陽性だと判明した。あとは、みんな家で大人しくしているしかない。
ところが父と母(体調は良好)、自分もコロナ陽性だったら加入している保険会社から保険金が出るという理由で、他の病院で受診しようとした。さらに、お兄ちゃん(体調良好)にも検査を受けさせようとする。
病院に行こうと言われたお兄ちゃん、嫌がる。俺もわけあってPCR検査や抗原検査を受けたことがあるが、鼻の奥に綿棒みたいなのをグリグリ突っ込まれて痛かった。体調良好なのに、こんな検査をやろうと言われたら、嫌がるのも当然である。
もっとも、病院に電話をした段階で受診を断られたそうだ。「いま症状が出ていない人には検査しない」らしい。
保険金欲しさに、体調良好にもかかわらず検査を受けに行こうとする。さすがに卑しすぎないか?
また、自分が卑しいだけで済むならまだしも、保険金欲しさに無駄に受診し、病院や保健所のリソースを無駄に食い潰す。そしてその結果、本当にコロナで苦しんでいる人へのケアが薄くなる。
日本人は、卑しい行為を強く軽蔑する道徳心を持った民族だと思っていたけれど、全然そんなことはなかった。